top of page

MIZUKI MORI
#11 FabNurse
2018/06/26 ~ 2018/07/03
【課題】FabNurse体験
6/26(火) プチWS & 解決する課題の方針を決める
6/29(金) 18:00までに最初のプロトタイプ提出
6/30(土) 12:00までにFabNurseチームがフィードバック
7/03(火) 製作物と説明シートを用意して発表

プチWSでとある患者の1日を想定し、問題を見つけまくった。
その多数の問題から、自分が取りかかれそうなものを3つチョイス。
-
お風呂はどうやって入るのか
-
食事をどうするのか
-
トイレットペーパはどうやって一人でちぎるのか
自分が患者だったら上記の3つのうちどれが一番辛いかを考えた時に、今まで当たり前にできていた食事ができなくなるのが一番辛いと思ったので、「食事をどうするのか」という問題に取り掛かろうと思った。
プロトタイプ①
右半身麻痺で利き手が右手だと、利き手でない方の左手で食事をすることになる。力も衰えているので、うまく食器やお箸、カトラリー類もうまく持てない。ただでさえこぼれやすいというのに、食器も倒しそうになる。
そこで、滑らない加工がしてあるトレーに食器。ベルト付きのカトラリー類。

-
食器は中身がこぼれないように、縁が内側に向かって湾曲している。
-
カトラリー類の素材は柔らかいシリコンでできている。
-
持つ部分にはベルトがついている。
-
スプーンやフォークをいちいち取り替えるのがめんどいかも。洗えるようにしたのは良いが。
Feedback をまとめると:
-
ベルトはがっつり固定しなくても良い
-
取り外しが必要になると介護量が増えてしまうので逆効果
-
衛生面(どのように洗うのか、洗い残しが生じるか)
-
全面曲がっているのは食べ物を捉えるのに酔いがスプーンが入りにくいかも
-
食事の流れ、滞ることなく自分で食べれることも重要
-
患者さんの状態を考えると良い。しれによってデザインも変わってくる。どういう機能が欲しいからこのデザインにしたというのが明確にあると良い
-
既に存在するものだけはカバーできない問題もある。買うだけでは解決できない問題にアプローチできると良い(素材の組み合わせやフィット感)
-
シリコンで試すのも良い
-
100金の滑らないシートを使う(摩擦が足りなかった理、逆に突っかかってしまうこともあるかもしれない)。楽に実験するのも大事
既存のものをそもそも知らないので、事前のリサーチが圧倒的に足りない。
そして調べてみたら結構被ってた笑笑
今度は、自分がもし患者だったらどのように思うかを意識して、デザインを考えてみた。
プロトタイプ②
もし自分が患者の立場だったら:
-
今まで当たり前にできていたことができなくなったのでショック
-
ただそれだけで食が好きなのに楽しめなくなる、ショック
-
使っているものの形状が変わってしまったらさらにショック
以上より、
デザインの方針・目指すもの:
-
自力でご飯が食べられるようになる
-
カトラリー類、食器、トレーの形はなるべく変えない
-
余分な溝はいらない
とりあえずアイデアを一通り出す。
取っ手:
ベルト:
肌に優しい素材、通気性抜群な素材:いろいろ調べてみた結果、綿が一番良いのではないかと。
ベルトじゃないやつ:握りやすさ重視
取り外し可能にする場合:
磁石でつなげる、何かに引っ掛けて取り替える
食べてる時は取り外さなくてもいいようにする場合:
ノック式のカテラリー
衛生面が心配
スプーン:
素材:シリコン
サイズ:口は大きく開かないかもしれないことを考慮して、大きさは大きくしすぎない
フォーク:
素材とサイズはスプーンと同様
先端は尖りすぎない


まずはベルトつきのスプーン。
スプーンとフォークの持ち替えが手間なので、何かに引っ掛けて使っているカテラリーの先だけ取り替えられるものを考えた。ノック式ボールペン型とマグネット式で迷ったが、ノック式ボールペンだと複雑な形になってしまい、洗い残し等で衛生面に問題がでると思ったので今回はマグネット式で作ろうと思った。






ベルト:
手を離してもスプーンは手から離れないようにしたった。
ベルトは肌に優しく・通気性の良い綿100%の生地を利用。
絹やエアリズムの素材も考えたが、エアリズムは化学繊維なので化学的な異臭を放つという。なので却下した。
取っ手:
取っ手は木工粘土を利用し、実際に少し握って手形を入れた。手形を入れたのはフイット感重視。ここがカスタマイズ化できるようになれば良さそう。
磁石:
スプーンとフォークを取り替えられるものを作りたかったのだが、取り替えの際に引っ掛けるものを作る時間がなかった。
スプーンの口に入れる部分があるが、そこにもう一つ磁石を入れようか一瞬考えたが、高齢者の口の中に磁石を入れるのは恐ろしいと思ったのでやめた。シンプルに何かに引っ掛けて分解する方式で行くことにした。
粘土が乾いていなかったので、磁石をくっつけた後に外す際に、スプーンだけ取れてしまい、マグネットだけが残るという惨事が何回か起きた。
プロトタイプ③

がっちり固定しなくていいし、実際に食べ物をすくったり刺したりするときの手はプロトタイプ③とはなんだか違う気がした。また、取り替える方が慣れないからかえってストレスがたまるのではないかと思った。
なので、写真のように単純に引っ掛けるだけ、かつ、机から取りやすいカトラリーを作ってみた。
もう少ししっかりとした(頑丈な)ものが欲しかったので、石膏粘土で作った。
色々なものを刺したりすくってみた動画:
滑り止めマットをつけたが、つけた方がいいと思った。だが、これだけで結構滑りにくくなるので、トレーのサイドに何かをつける必要性を感じなかった。
また、滑り止め加工のしてあるトレーに、滑り止めシートをつけた食器でどうなるか実験したところ、倒れ具合はあまり変わらないが、手や腕でずらすときに滑り止めシートがついていた方が動かなかったので、これから先改善するのであれば、それを滑り止め要素も視野に入れても良いのではないかと思う。
食器は浅い方がいい。
FeedBack:
-
世界観が強い中、今回はアートではなく完全にデザインの課題だったが、よく考えて理由をつけてできたのは良かった
-
今回が一番「言語化」できていた発表だった
-
今まで使っていたものが急に帰られてしまうことや肌に優しい布を使うなど、患者さんの身になって患者さんを思いやる姿勢が良かった
-
他の人と同じテーマなのに、向こうは無機質なのに私のは人間的なアプローチ・考え方で面白い
-
人間的なアプローチが好き
-
最終成果物とは言い難い
-
他の実用的なマテリアルに落とし込めていないのが残念
-
実験したのは良いがそこで止まっているのが勿体無い
-
考察が足りない
-
もっと踏み込めば良かった

bottom of page